冬の金沢逍遥【14】2011年04月14日 00時00分

 武家屋敷街にやって来ました。



 やってきたものの、平民の血を脈々と受け継ぐ身には、どうも尻の座りが悪い、やはり反権威・反権力の血がこういう武張ったものの受け入れを拒否します。立派で落ち着いた風情があってその素晴らしさは認めるところですが、なんだかもういいです。

そうそうに通過して、庶民の街を目指します。



 やはりこの風情が落ち着きます。看板の端に書かれた「五色生菓子」とはなんぞや?調べたところ、金沢の縁起物の菓子らしく、五色のそれぞれは、日・月・山・海・里を象徴し、婚礼には欠かせないとあります。なるほど、そういうものだったのか。しかしそんな大仰な菓子がペプシ看板の隅っこにとは…よいのかそれで。



 ゆうべの「火ート」の次に行こうかと店の前まで行って、戸の隙間から店内を見たもののあまりの狭さと盛り上がり加減に気圧されて入らずに引返した店です。髭のよしみのでやっぱり入りゃァよかったかな?次回には行ってみたいと思います。


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<つづく>

冬の金沢逍遥【15】2011年04月16日 00時00分

 さて、庶民の町に戻った後は完全に庶民のおっさんモードでみろく温泉を目指すことにします。
 途中、楽しみにしていた21世紀美術館に立ち寄りましたが、人の多さと目録の無さと現在展示中のホンマタカシが嫌いなのとで、チラ見してパスすることにしました。もうちょっと良い展示に当たっていたら良かったのですが…。また今度、いいのに当たったら見ようということで、今回はご縁がなかったということで。



 昨日も歩いた兼六園と金沢城の間を歩きます。石川門近くにゆくと、おお!今回はじめての冬らしい景色に出会います。ここにはまだ雪の野原が広がっていました。
 いやぁやっと冬だ冬だと、雪の野原に足跡をつけて歩きました、ずいぶん馬鹿なおやじに見えたことでしょう。



 あまりの愉快さに鯉にも話しかけた…わけではありません。よく慣れていて、餌をねだって鯉が集まってきます。
 それにしてもよく慣れているなぁ…。



 こんないい天気の明るい陽の下ですが、頭の中には温泉が明滅し始めています、昼風呂もいいじゃないか?って事で、もう少し先にある「みろく温泉」を目指します。


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<つづく>

冬の金沢逍遥【16】2011年04月18日 08時55分

 さて、今回とてもたのしみにしていた金沢のお風呂。銭湯でも温泉でもとどっちでもいいやと思っていましたが、結局は手近なところで、「みろく温泉」に行くことにしました。
 まっぴるまですが、気楽な休日ですからこれもまたいいでしょう。お昼から空いているというのもまた良いですな。



 なかなか魅力的な玄関。「温泉元湯」とありますが、内外ともにまるっきりのお風呂屋と言った風情です。



 籐張りの床、タイルの上に棕櫚のマット。よろしいなぁ…



 脱衣箱の扉の意匠が面白い。丸い穴が空いていてなかなかモダンな感じがします。錠前は風呂屋錠がちゃんと付いていますね。

 お湯は薄い鉄錆色というか黒い色です。当たり前かもしれませんが昼間の客は爺さんばかりでした。


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<つづく>