思い立ったが吉日2011年10月23日 17時17分


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 この写真は、2009年大阪写真月間に出品した「Life…」のなかの一葉で、この看板には飛鳥の清酒「右近橘」というお酒の銘柄が大書されています。その下にお店の名前「次郎吉」。
 この右近橘を造っているのは奈良県明日香村の脇本酒造という酒蔵です。ウェブサイト(ブログ)によると「日本で一番小さい酒蔵」と記述されています。

 僕はこの被写体に絡んで、二つの遅きを失しています。

 ひとつは「次郎吉」というこのお店。撮影して以来、この味わい深い店に飲みにゆこうと考えていました。そしてある時行ってみると…



 この貼紙を見たのは去年の5月、前年の12月いっぱいでとっくに移転してたのでした。看板も降ろされています。味わい深い店でいっぱいやることは永遠に叶わなくなりました。
 むろん、移転した先の店へ行って「右近橘」は飲みました。熱燗で結構行ける酒でした。脇本酒造のことはブログで調べてあったので、いずれ季節の良い時に、自転車で訪ねてみようと思っていました。

 そして、今年の秋になって、季節も良くなっていますし、この間、奈良を走ったばかりです。また輪行で出かけてみよう、脇本酒造へ行ってみようと思って、ブログをチェックしたら…

■脇本酒造の緊急のお知らせ■と題されたエントリの中で「私たち脇本酒造も2~3年石の下に・・・所謂、休蔵させていただきます。」と書かれています。

 なんということ、僕はまたしても、訪ねてゆくチャンスを逃したのです。 次郎吉の古い店も、再開を明言しているものの右近橘も、自分の手をするりと抜けて行ってしまったような気がしました。

 再び邂逅できる時が来るのかはなはだ心もとないものです、そしてまた思うわけです、思い立ったが吉日とか一期一会とか。

 こうしようと思ったことはすぐにやったほうがいい。ましてや、こうして人生の残り時間が少なくなってくると、やらずに後悔することばかり増えてゆきます。
 お金も時間もないけれど、でも、思い立ったことは借金してでもすぐにやるべきかも知れません。借金は踏み倒せるけれど、逃したチャンスは戻りませんからね。

 ブログから拝借した写真を掲載しておきます。