ちょっといい/津田元町正應寺付近2010年02月10日 00時00分

 JR津田駅の東側は以外に斜面が迫っていて、線路を東へ渡りますとすぐに上り坂になり、少し上がると結構展望が開けます。
 津田元町三丁目あたりにはお寺が数件寄り集まっており、坂道と相まって、ちょっと独特の雰囲気を醸し出しています。


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 正應寺北側には漆喰の崩れた土塀があります。白毫寺のような味わいがあります。道は崖の上を南に向かって直角にカーブし、崖の向こうに尊光寺が望め、なかなかの趣です。


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 すっかりと言っても良いほど漆喰が取れてしまっています。補修されてしまう日が近いかも知れません。


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 この土塀の先、崖と反対側の東を見ますと、こんな景色です。
 まるで鉄道のスイッチバックのように、平坦な道と坂道との切り返しになっており、漆喰の白と黒っぽい板壁とのコントラストが美しい古い建物が並びます。無粋な電柱がなければ…せめてあのタール色の木柱であれば、実に素晴らしい画になる景色であろうにと、残念に思います。


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パラボラ2010年02月12日 21時49分


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 2月11日。思い立って中崎町を撮影に行ってきました。中崎町はもうずいぶんと前、町家カフェが少し出来始めた頃から時々散歩しながらの撮影に行っています。

 このカフェ「パラボラ」はそんな中崎町の「黎明期」からここにあります。とてもいい感じのロゴで書かれたこの看板にはいつもひきつけられていました。でも、ずっとお店には入ったことが無かったんです。

 今回は撮影途中、雨に追われて、それでやっと入る機会を得ました。



 「パラボラ」の事を少し調べてみると、初代の女性マスターは若くして亡くなられてしまったようで、その後を別の男性が継ぎ、2008年に現在の女性二人に引き継がれたそうです。

 そうか、そんな歴史があったのだなと思うと、もっと最初からこの店に入ってみればよかったと少し悔やまれます。

 人は変わっても「パラボラ」というお店の名前も、内装調度も、雰囲気もそのまま受け継がれて行くなんて、なんて素晴らしいことなんでしょう。若い人のほうがずっと素直で純粋な気持ちを持っているのだなぁと思います。



 町家を若い人がリノベーションしてカフェや雑貨店をここ中崎町をはじめ空堀や市内各所、郊外では枚方宿なんかで開いています。若い女性が独りでやっている姿などを見ると、ああ、しっかりやっていけるのだろうか?いつまでも続けられるのだろうか?とはらはらしてしまうのは、自分がもうすっかりオジサンになってしまっているからでしょうね。

型板ガラス(1)2010年02月14日 23時48分

 先日訪ねた中崎町のカフェ「パラボラ」の二階、"staff only"と書かれた扉に嵌っていたガラスを見て、とても懐かしい気分になりました。

 それは、育った忍ヶ丘の古い家の自分の部屋の窓に嵌っていたものと同じものだったのです。

 この模様の窓ガラス、今でも時々古い…と言っても昭和30年代から40年代…あたりの家によく使われていたりします。


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 ネット調べてみたところ、この手の模様の入ったガラスのことを「型板ガラス」と言うそうです。今は全くと云っていいほど作られていないらしいです。

 さて、このガラスは日本板硝子製の「からたち」という型板ガラスで、1966年(昭和41年)発売だそうです。

 なるほど、私の部屋は増築されたもので、元の家は1960年新築、増築部分は1967年に作られたもの、ちょうどこのガラスを使うような時期でした。

 思いもかけない懐かしいものとの邂逅。俄然、昔の家への懐かしさが蘇りました。他の部屋のガラスやその窓に取り付けてあった面格子などにも興味が湧いてきました。