型板ガラス(4)/空堀で探索する(3)2010年02月22日 16時10分

 今回は、古い我が家に入っていたのと同じガラスを見つけましたので、自分の覚え書きとするためにもこちらでご紹介したいと思います。

日本板硝子の「モール」

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 写真は90度回転させてあります。撮影した家では筋が縦に通っていましたが、我が家の居間は横長に使ってありました。
 とにかくよく割れたガラスだという印象があります。やはりやたらに開け閉めが多かったのと、男ばかり三人兄弟だったせいもあるのでしょうね。とても懐かしい感じがします。南に開けた庭から明るい光が入って来ていました。

旭硝子の「銀モール」

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 こちらはより目隠しを必要とするお風呂場と洗面所に使われていました。でもよく思いだしたら、台所も北側の窓もこれでした。
 こちらの写真も、撮影したお宅は横使いでしたが、我が家は縦に使っていました。
 家の北側にはヤツデが植わっていたし、ドクダミがいっぱい生えていました。このドクダミ、未だに世代交代ながらも健在で、毎年暖かくなると葉を出します。  しかし、近年、このドクダミの地下茎から生えた根が下水管に入り込んで詰らせるという事がおこりました。何度抜いても非常に強くまた根を張ってきますので、残念だけれど、除草剤で枯らしてしまうことにしました。
 古い家の唯一の名残りなんですが、こう下水管を詰らされてはどうしようもありません。

 日本板硝子の「ダイヤ」

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 これは和室の南側の戸に使われていました。この模様がなんだか手の甲の皮膚を虫眼鏡で見たときのような感じがするなぁと小学生の頃に思っていましたが、今でもやはりそう思いますね。

 空堀にお住まいの方々は、雑誌片手にやって来る、いわば観光客にウンザリされていると思うのですが、こんなガラスや面格子を探して撮影に来たというと、皆さん快く撮影を承諾して下さいました。カフェに入ったら半可通なのに「このガラスは型板ガラスと言って…」と講釈をたれるわ、自分の想い出を語るわで、しっかり爺をやってきました。それにしてもやはり空堀はこういうものの宝庫でもありますね。

 今、どうにかしてこれらのガラスを手に入れて、一枚のガラス障子にはめ込んで、家に置いておけないかと考えています。