型板ガラス(2)/空堀で探索する(1)2010年02月20日 00時00分

 私の実家は、いまはもう取り壊してしまいましたが、初代の木造平家建は昭和35年頃に建てられたものでした。瓦屋根で外壁は焼板貼りでした。

 窓ガラスには全て模様の着いたガラスがはめられていましたが、それを「型板ガラス」と呼ぶと分かったのはつい最近の事で、実に、実家のガラスのことを私は49年間なんと呼ぶのか知らず、また興味も持たなかったという事です。なんとまぁ怠慢な事でしょう。

 さて、一度知ってしまうと懐かしさも手伝って、俄然型板ガラスに興味が出てきました、古い型板ガラスは何処へ行けば見られるだろうかと考えていたとき、ふと、空堀の民家に、昔の実家と同じ面格子を見つけて喜んでいたことがあったなぁと思い出し、古い面格子があるなら古い型板ガラスもあるだろうと思い、さっそく空堀へ出かけてきました。

 結局、面格子は自分がそこだと思っていたところには無く、やっと見つけてみれば、似てはいるけど全く同じと言うものではありませんでした。自分の記憶のいい加減さにトホホとなりました。ところが、なんとなくここに面格子がありそうだと入ってみた路地に、なんとまぁ全く同じ面格子が入っていまして、今度は自分の嗅覚の良さに逆上せ上り、プラスマイナス若干プラスになった気分でした。(もっとも、実家のものと同一と思っていますが、もしかしたらその記憶自体が間違っているかも知れません、なんせ、当初の面格子の記憶がこの様でしたから)

 さて、そもそも「型板ガラス」とはなんぞやと言うことになるのですが、先の中崎町パラボラのエントリの中でご紹介した、こう云うものがそうです。



百科事典マイペディアによると
板ガラスの片面に各種の型模様の凹凸をつけたもの。表面に型を刻んだロールを用いてロールアウト法で製造する。光線を散乱させて室内に明るく柔らかい感じを与え,透視を防ぎ,美観も添える。
と記述されています。

 昭和30年代から40年代にかけて盛んに生産されていたようですが、現在では殆ど生産されていないようです。道理で懐かしい感じがするはずです。

 少しだけ暖かかった2月13日、私は迷宮のごとく交錯する空堀の路地を犬のようにうろついて来ました。

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