我が家のクリスマス/「青い紅玉」の夜 ― 2009年12月24日 16時00分
我が家は誰も信仰を持っていませんので、クリスマスはもはや習俗の一つでしかないのですが、ただ、信仰を持っている方に失礼にならない程度にはクリスマスのことを理解するようにはしています。
先年亡くなった友人が熱心なクリスチャンで、教会でずっとオルガンをひいていました。この時期には教会を出てキャロリングに地元の要所要所を歌って回っていました。
彼が亡くなってからは、クリスマスはむしろ彼のことを思い出す日となりつつあります。
さて、そんなクリスマスですが、我が家は開闢以来クリスマス・イブには、かつてNHKで放映していた英グラナダTV制作の「シャーロック・ホームズの冒険」のなかから「青い紅玉」を見ることになっています。開闢以来24年もの歴史を誇る(?)我が家ですが、これを1度たりとも欠かしたことはありません。1999年の年末に私が入院し、クリスマスも正月も病院のベッドの上で過ごした時も、家族には必ずこれを見るように言いつけて実行させました。私は本を読むことでその替わりとしました。
半ばふざけてやっている「伝統行事」なのですが、この「青い紅玉」という物語は、クリスマスの夜がハイライトなのですね。青い紅玉…ブルー・カーバンクルの足跡を追って街に出たホームズとワトスンはまずアルファ・インというパブに向かい、そこで仕入れた情報をもとにコヴェント・ガーデンへ。そしてそこでこの事件の犯人に遭遇し、事件を解決します。物語はここで終わりですが、TV版では、事件を解決した直後、教会の鐘が鳴り25日が訪れます。挨拶を交わすホームズとワトスン。そこでワトスンが、犯人と間違えられて監獄に入れられている配管工を釈放するよう警察へ行こうと提案し、二人はスコットランド・ヤードに向かいます。
このパブ・アルファ・インというのは、大英博物館門前にあるミュージアム・タヴァーン("MUSEUM TAVERN")というパブがモデルになっていると言われています。TV版の劇中にホームズとワトスンがパブ・アルファ・インからコヴェント・ガーデンへ向かおうとするシーンがあります。ワトスンが「寒いよ」と文句を言うのですが、無神経なホームズはお構いなし。「されば南に方向を取って…」と言って歩き出します。地図を見ますと確かにコヴェント・ガーデンはこのミュージアム・タヴァーンの南にあります。
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シャーロックホームズの物語が大好きな私は、1998年春にロンドンへ行く機会を得て、ホームズの足跡をいくつか巡ってきました。もちろん、パブ・アルファのモデルであるミュージアム・タヴァーンへも行きました。
大英博物館とミュージアム・タヴァーンを隔てるグレート・ラッセル・ストリート。左が大英博物館正門。

こちらがミュージアム・タヴァーン。パブサインの肖像画は…聞いたのだけれど忘れてしまいました。

こちらが店内。

ここは観光客らしく、フィッシュ&チップスを。これが意外な美味しさ。
エールでもお茶でもなくコーヒーを注文。これまた意外や美味しい。
大きな地図で見る
毎年クリスマスがやってきて、TV版「青い紅玉」を見るたびに、楽しかった(トラブルもあった)ロンドン旅行が思い出されます。鵞鳥も食べないし、これといって祝うということも、ツリーを出すことももうやらなくなってしまいましたが、この「伝統行事」だけは続けて行きたいですね。
娘にも強制し、子々孫々までやらせて、私はあの世で舌を出してほくそ笑みたいと思っています。
今日はクリスマス・イヴ。明日は愛と寛容を祝う日です。皆様にもメリー・クリスマスを。

さて、そんなクリスマスですが、我が家は開闢以来クリスマス・イブには、かつてNHKで放映していた英グラナダTV制作の「シャーロック・ホームズの冒険」のなかから「青い紅玉」を見ることになっています。開闢以来24年もの歴史を誇る(?)我が家ですが、これを1度たりとも欠かしたことはありません。1999年の年末に私が入院し、クリスマスも正月も病院のベッドの上で過ごした時も、家族には必ずこれを見るように言いつけて実行させました。私は本を読むことでその替わりとしました。

半ばふざけてやっている「伝統行事」なのですが、この「青い紅玉」という物語は、クリスマスの夜がハイライトなのですね。青い紅玉…ブルー・カーバンクルの足跡を追って街に出たホームズとワトスンはまずアルファ・インというパブに向かい、そこで仕入れた情報をもとにコヴェント・ガーデンへ。そしてそこでこの事件の犯人に遭遇し、事件を解決します。物語はここで終わりですが、TV版では、事件を解決した直後、教会の鐘が鳴り25日が訪れます。挨拶を交わすホームズとワトスン。そこでワトスンが、犯人と間違えられて監獄に入れられている配管工を釈放するよう警察へ行こうと提案し、二人はスコットランド・ヤードに向かいます。
このパブ・アルファ・インというのは、大英博物館門前にあるミュージアム・タヴァーン("MUSEUM TAVERN")というパブがモデルになっていると言われています。TV版の劇中にホームズとワトスンがパブ・アルファ・インからコヴェント・ガーデンへ向かおうとするシーンがあります。ワトスンが「寒いよ」と文句を言うのですが、無神経なホームズはお構いなし。「されば南に方向を取って…」と言って歩き出します。地図を見ますと確かにコヴェント・ガーデンはこのミュージアム・タヴァーンの南にあります。
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シャーロックホームズの物語が大好きな私は、1998年春にロンドンへ行く機会を得て、ホームズの足跡をいくつか巡ってきました。もちろん、パブ・アルファのモデルであるミュージアム・タヴァーンへも行きました。

大英博物館とミュージアム・タヴァーンを隔てるグレート・ラッセル・ストリート。左が大英博物館正門。

こちらがミュージアム・タヴァーン。パブサインの肖像画は…聞いたのだけれど忘れてしまいました。

こちらが店内。

ここは観光客らしく、フィッシュ&チップスを。これが意外な美味しさ。

エールでもお茶でもなくコーヒーを注文。これまた意外や美味しい。
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毎年クリスマスがやってきて、TV版「青い紅玉」を見るたびに、楽しかった(トラブルもあった)ロンドン旅行が思い出されます。鵞鳥も食べないし、これといって祝うということも、ツリーを出すことももうやらなくなってしまいましたが、この「伝統行事」だけは続けて行きたいですね。
娘にも強制し、子々孫々までやらせて、私はあの世で舌を出してほくそ笑みたいと思っています。
今日はクリスマス・イヴ。明日は愛と寛容を祝う日です。皆様にもメリー・クリスマスを。
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