本当の話2010年04月01日 14時45分

 拙ブログ「たのけのあむら」ですが、「狸の油」と添え書きしておりますし、「たのけのあむら」で検索された方は、高知新聞の記事にあった狸の油の話の中でインタビューを受けた方のお祖母さんが「たのけのあむら」と書いていた…なんて事から、この「たのけのむら」だとお考えになるのは当然の事かと思います。

 実はそれもあるのですが、もうひとつの意味もあるのです。

 と言いますのも、話せば長いことながらかいつまんで一言で申しますと、私はフランス系日本人で祖父はフランス人で祖母は日本人、父は上海のフランス租界の生まれでフランス国籍と日本国籍を持ち、母は日本人です。私もまたフランスとの二重国籍者なのです。

 ですから私の一族は皆、フランス語に堪能で、一族会議は京都の料亭で行われるのですが、秘密が漏れることを避けて、会話はすべてフランス語で交わされます。

 しかし日常生活に於いては、差別されることを避けるためにも、フランス語の会話、また現在ではメールのやり取りに到るまで、対外的にフランス語を使うことは厳に禁じられています。

 しかし、どうして使いたくなってしまうのですね、所々でフランス語を。私の名前も、たいへん日本人らしい名前で漢字で書かれていますが、実はフランス人の姓にも名にも使われる名前なんです。ですから正確にはフランス語表記になるんですが、やはり差別されることを避けて、また日本人としても誇りもあり、普段は漢字の名前を使っています。

 そしてこの「たのけのあむら」ですが、実はフランス語で、
"Tout non que noir mur"
 と書きます。意味は翻訳サイトで調べてみてください。

 これは昔、父方の祖先が自分の屋敷の壁を黒くしたところ、黒い壁好きの領主から「黒壁は私だけのものである」と因縁をつけられたのですが、祖先はそこでわずかにグレーの部分をつくり、領主に言葉巧みに言い訳したという故事来歴から来ています。

 私の植木等的いい加減さは、この祖先の血なのですね。そして、私は祖先のこのいい加減さを子孫に伝えてゆくためにも、このいい加減なブログを書き続けているのです。


このエントリは4月1日のウソです