私の好きな/城戸ワイン(1) ― 2009年11月21日 21時40分
19日はボジョレ・ヌーヴォの解禁日でした。
バルブの頃はボジョレ・ヌーヴォの解禁日もお祭り騒ぎで楽しかったですね。私は当時の仕事柄、仕事や収入にはバブルの恩恵は何もありませんでしたが、世の中が浮かれて楽しく、また海外の上等なものが大挙して押し寄せてきて、実に楽しい時代だったと思います。
ボジョレ・ヌーヴォの解禁、お祭り騒ぎも最近は寂しくなってしまいました。たいして美味しくもないワインをわざわざ空輸して高い代金を支払って飲むなど日本人だけだとか、お祭り騒ぎするような事ではないと否定的な発言をする人も多くなってきました。
お祭り騒ぎをするのは日本人だけかも知れません。しかし、日本人(もしくは江戸っ子?)は、初鰹を食べるのに女房を質に入れかねない民族なのです、遠い国からやってくる初物ワインに高いお金を支払って大騒ぎするのもこれはこれで粋な事だと思います。世界中の誰に批難されるべきものでもありません。
そう云いながら、私は今年、ボジョレ・ヌーヴォを飲みませんでした。値段の手頃な船便の到着を待つ事も無いでしょう。去年から私は、塩尻市の桔梗ヶ原で作られている国産ワインの出来を待つ事にしたのです。
確かにフランスを始め外国のワインには手頃な値段で美味しいものが沢山あります。でも、たまたま美味しいワインに巡りあっても、次回同じものが手にはいるかどうかは、メジャーなブランドを除きはなはだ心もとないところがあります。また、美味しいワインがあっても、私はその土地を知りませんし、作っている人も知りません。そんなもの知らなくても良いかも知れませんが、知っていればよりそのワインに親しみがわくと思います。
その点、私は塩尻の桔梗ヶ原地区を知っています。春夏秋冬、いつの季節も知っていますし、その時のぶどう畑の様子も知っています。木曽路を北上して行き、初めて視界がぱっと開けるところ、そこが桔梗ヶ原です。桔梗ヶ原にさしかかると「ああ、信州へ来たな」という実感がわきます。
旅の途中、まだ保育園児だった娘が気管支炎に罹り難儀していた時、救急を受け付けてくれたのが桔梗ヶ原病院ですし、やはり幼い娘と二人で家に帰る途中、木曾街道が雪で渋滞し、塩尻から中央道へ迂廻して行こうと吹雪の中を緊張したドライブが続いていた中、やっとたどり着いた桔梗ヶ原で給油がてら一息入れてほっとした事もあります。
そんな桔梗ヶ原でぶどうが育てられワインが醸されている。それだけでもワインが美味しくなるというものです。その地を知っている、その地に想い出もある。そして、ワイナリーにも行った事があるし醸造家に会った事もある、メールを下さった醸造家もいらっしゃる。
私は知らないワインを待つ事をやめ多くのワインを迷って選ぶのを止め、「知っている」ワインの出来を毎年待つ事にしたのです。そして味だけではなくイメージもいっしょに。
桔梗ヶ原のワイナリーの中でもっとも小規模でもっとも新しいのが「城戸ワイナリー」です。家族経営で原料のぶどうも殆どが自社生産です。必ずしもそれが良いとは限りませんが、しかし美味しさにその結果が出ています。私は美味しいと思います。
写真のワインは今年のGWに城戸ワイナリーへ行って買ったセイベル・バリック。ワインの味にはいろいろとメタファーに富んだ表現がありますが、それは私にはよくわからないので省略。すっきりとマイルドで美味しかったです。
まもなく今年の新酒が出来上ります。手に入れる事が出来るかどうかわかりませんが、楽しみに待つ事にします。
バルブの頃はボジョレ・ヌーヴォの解禁日もお祭り騒ぎで楽しかったですね。私は当時の仕事柄、仕事や収入にはバブルの恩恵は何もありませんでしたが、世の中が浮かれて楽しく、また海外の上等なものが大挙して押し寄せてきて、実に楽しい時代だったと思います。
ボジョレ・ヌーヴォの解禁、お祭り騒ぎも最近は寂しくなってしまいました。たいして美味しくもないワインをわざわざ空輸して高い代金を支払って飲むなど日本人だけだとか、お祭り騒ぎするような事ではないと否定的な発言をする人も多くなってきました。
お祭り騒ぎをするのは日本人だけかも知れません。しかし、日本人(もしくは江戸っ子?)は、初鰹を食べるのに女房を質に入れかねない民族なのです、遠い国からやってくる初物ワインに高いお金を支払って大騒ぎするのもこれはこれで粋な事だと思います。世界中の誰に批難されるべきものでもありません。
そう云いながら、私は今年、ボジョレ・ヌーヴォを飲みませんでした。値段の手頃な船便の到着を待つ事も無いでしょう。去年から私は、塩尻市の桔梗ヶ原で作られている国産ワインの出来を待つ事にしたのです。
確かにフランスを始め外国のワインには手頃な値段で美味しいものが沢山あります。でも、たまたま美味しいワインに巡りあっても、次回同じものが手にはいるかどうかは、メジャーなブランドを除きはなはだ心もとないところがあります。また、美味しいワインがあっても、私はその土地を知りませんし、作っている人も知りません。そんなもの知らなくても良いかも知れませんが、知っていればよりそのワインに親しみがわくと思います。
その点、私は塩尻の桔梗ヶ原地区を知っています。春夏秋冬、いつの季節も知っていますし、その時のぶどう畑の様子も知っています。木曽路を北上して行き、初めて視界がぱっと開けるところ、そこが桔梗ヶ原です。桔梗ヶ原にさしかかると「ああ、信州へ来たな」という実感がわきます。
旅の途中、まだ保育園児だった娘が気管支炎に罹り難儀していた時、救急を受け付けてくれたのが桔梗ヶ原病院ですし、やはり幼い娘と二人で家に帰る途中、木曾街道が雪で渋滞し、塩尻から中央道へ迂廻して行こうと吹雪の中を緊張したドライブが続いていた中、やっとたどり着いた桔梗ヶ原で給油がてら一息入れてほっとした事もあります。
そんな桔梗ヶ原でぶどうが育てられワインが醸されている。それだけでもワインが美味しくなるというものです。その地を知っている、その地に想い出もある。そして、ワイナリーにも行った事があるし醸造家に会った事もある、メールを下さった醸造家もいらっしゃる。
私は知らないワインを待つ事をやめ多くのワインを迷って選ぶのを止め、「知っている」ワインの出来を毎年待つ事にしたのです。そして味だけではなくイメージもいっしょに。

桔梗ヶ原のワイナリーの中でもっとも小規模でもっとも新しいのが「城戸ワイナリー」です。家族経営で原料のぶどうも殆どが自社生産です。必ずしもそれが良いとは限りませんが、しかし美味しさにその結果が出ています。私は美味しいと思います。
写真のワインは今年のGWに城戸ワイナリーへ行って買ったセイベル・バリック。ワインの味にはいろいろとメタファーに富んだ表現がありますが、それは私にはよくわからないので省略。すっきりとマイルドで美味しかったです。
まもなく今年の新酒が出来上ります。手に入れる事が出来るかどうかわかりませんが、楽しみに待つ事にします。

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