不器用じゃなかった!2010年06月05日 18時40分

 僕は元来あまり器用ではなく、子供の頃のプラモデルの組み立ても下手でしたし、学校の図工にしても、アイデアは褒められるものの、それを形にする力がなくて惨憺たるものでした。
 中学の技術家庭に移ってもやはりその傾向は変わらず、そうこうしながら、不器用なまま大人になってしまいました。

 唐突に話が飛躍しますが、木曽の山荘に居りますと、なんだかんだで手指に刺の刺さることがままあります。目でよく見えるほどものは簡単に抜くことが出来ますが、微小な刺になるとそうは行きません。ルーペを使い普通の刺抜で頑張ってみても、うまくキャッチすることすら出来ません。ルーペを使い針の先でさんざん周りの皮膚までほじくり返して、長い時間をかけて痛い目をしてやっとこさ抜けるというていたらく。やはり自分は不器用なんだとため息をついていました。

 あるとき、ネットで精密に作られて意のままに棘を抜くことできるという刺抜を見つけました。それがこの「いろは毛抜き」だったのです。



 これと22倍ルーペ、明るい照明があれば、どんな刺でも簡単に抜けます。今まで一度の例外もなくきれいに意のままに刺を掴んでくれ、皮膚へのダメージもなく正確に刺だけを抜き取ることが出来ます。
 いままで自分は不器用だからと思っていたのは、実はそうではなかった訳ですね。

 この小さな刺抜のおかげで考えが一気に変わりました。
 自分に非があるとすれば、不器用ではなく「怠慢」だったのではないかと思ったわけです。適切な器具の使用をしてこなかったのでは、周到な準備をしてこなかったのでは、正確な情報を収集しなかったのでは?…思い当たる節ばかり、反省点はいくらでも生まれます。

 少々大げさかもしれませんが、いろは刺抜を使ってほんとうにそうだと思ったわけですね。ものへの対峙の仕方が少し変わりました。

 無論、なにもかも、いつもつねに、そんな息の詰まりそうな事しているわけじゃありませんが、きちんと物事を成し遂げるということは(たとえ小さな刺を抜くにあたってでも)そういうことなんだと常に意識をするのは悪いことではありますまい。